■ルーターとスイッチングハブ
ここで、少しルーターとハブの説明を挟ませていただきます。
有線のブロードバンドルーターとスイッチングハブはよく両者の違いがわからないという意見を耳にします。
確かに販売店のネットワーク機器売り場では、同じような見た目の両者が並んで販売されているので、違いがわかりにくいという人が多いのでしょう。
それぞれの製品を簡単に説明すると、ルーターは、ネットワークの通信を各機器に割り当てたり機器とモデムや回線との送受信を制御したりするための機器です。
おおまかにその役割を表すと「ネットワークをひとつにまとめる機器」といえます。
これに対してスイッチングハブは、ただ単にポートを増やすための分配器です。
なぜこの二つの違いがよくわからないような事態になっているかというと、現在販売されているほとんどのブロードバンドルーターはスイッチングハブを備えているからです。
ルーターには色々と種類がありますが、一般家庭で使われているのはインターネット回線を各機器に分ける「ブロードバンドルーター」で、そこからさらに有線LANと無線LANのルーターに分かれます。
現在販売されている無線LANルーターは有線LANの機器も兼ね備えている(もちろんスイッチングハブの機能も備えている)ものがほとんどです。
ですので無線LANを利用するが、有線でも接続するという人は、無線LANのルーターだけあれば問題ありません。
■複数の機器を使うにはどこかにルーターが必要
ブロードバンドルーターの役割は、ネットワークに接続する機器をひとつにまとめることです。
言い換えれば、複数の機器を同時にインターネットに繋ぐ場合はどこかにルーターが必要だということです。
とはいえ、現在はプロバイダーから貸し出されるモデムに、大体ルーター機能も搭載されていることが多く、スイッチングハブまで搭載されており、4ポート程度LANポートがある製品が多いようです。
モデムとは別にルーターを設置するのは、モデム機器が古くてルーター機能が無い場合や無線LANの導入、ルーターのセキュリティ機能など単体のルーター独自の機能を利用する場合です。
こういった場合に、たまにルーターが2重になったことにより速度の低下などの問題が発生することもあります。
モデムにしろ、単体でのルーターにしろ、大体の機器はルーター機能を無効化できることが多いので、2重ルーターによる不具合があったのなら、どちらかのルーター機能を無効化すれば、2重ルーターによる不具合は改善できます。