有線LANと無線LANの違い

■有線接続と無線接続のLANの違い

有線LANと無線LANの大きな違いは、そのまんまですがLANケーブルを接続するかしないかという違いです。
しかし、ケーブルの有無によりそれぞれの使用感は意外と変わってくるものです。

有線LANは

・通信速度が高速で安定している
・設定が簡単ですぐに使える
・ケーブル配線の問題
・ポート数の問題
・携帯電話や携帯ゲーム機を接続できない

といった特徴があります。
速度が速くて安定しているのはかなり重要な点で、設定の簡単さも利点です、1台目でモデムの設定をしておけば2台目以降は接続すればほとんどそのまま使用できます。

難点として、ケーブルの配線があり、機器が増えると複雑でケーブルだらけになり、距離があると長いケーブルを遠くまで配線しなくてはなりません、長いケーブルは値段も高くなります。
また、機器が増えてくると物理的なポート数の問題があり、別途スイッチングハブを用意しなくてはなりません。
意外と面倒なのが携帯電話や携帯ゲーム機の接続です、無くても問題ないのでしょうが、これらはLANに接続できるとより便利に使用できます。

これに対し無線LANは

・ケーブル配線不要で複数台接続可能
・携帯電話や携帯ゲーム機とも接続可能
・設定がややこしい
・速度が遅く不安定
・対応機器の値段が比較的高額

といった特徴があります。
ケーブルの配線不要なのがもっとも重大なメリットで、ノートパソコンなど室内で持ち歩く場合にケーブルの制約を受けません。
複数台との接続が容易なのもポイントで、一般的な家庭用の製品でも数十台同時接続可能です。

その反面、設定がややこしく、有線と違い1台1台設定してやる必要があります。
速度も最近は高速になっているとはいえ、有線に比べると遅く、それ以上に不安定さが難点です。
対応機器も有線の製品と比べると高価になり。デスクトップパソコンなど無線LANが標準搭載されていない場合は、別途子機も導入しなくてはなりません。

■無線LANを取り巻く環境

無線LANは、ケーブルの制約を受けないという大きなメリットがあります。
しかし、設定が面倒で速度も有線に劣り、安定性もやや不安な面があります。

設定は最近は簡単に設定できる機能が充実してきているので、よほどマイナーなモデルじゃない限りはそういった機能を利用できるので以前より敷居は下がりました。

速度に関しても、以前の無線LANの接続規格は54Mbps程度でしたが、現在は100Mbps以上で600Mbpsというような高速接続可能な製品も登場しています。
しかし、家庭用の1Gbpsの回線も登場しているため有線に比べると速度に制約があるには違いありません。

一番の難点は安定性です、無線LANは壁や床天井で妨害され特に鉄筋の建造物ではかなり電波が届きにくくなり、電子レンジや冷蔵庫などの電気製品でも妨害されます。
無線の電波が妨害されれば、当然安定性が落ちて速度も低下してしまいます。

本来、離れた部屋などケーブルを配線しずらい場所に無線で接続したいのに、そういった場所こそ壁や天井で妨害されてしまうのも困った点です。

■有線と無線の使い分け

有線と無線では、それぞれメリットデメリットが大きく違うので、どちらかに統一するよりも使い分けた方がより快適な環境を作ることができます。

基本は、デスクトップパソコン、サーバー、据え置き型ゲーム機など一度設置したら動かさない物を有線で接続し、ノートパソコンや携帯電話、携帯ゲーム機などを無線で接続するという形です。

離れた部屋などケーブルを接続しにくい場所にある機器を無線で接続するという事例をよく見かけますが、そういう離れた部屋は無線でも電波が届きにくく不安定になりやすいので注意が必要です。

むしろ遠い部屋ほど有線で接続する方が有効なケースは多く、無線で不安定なら素直にLANケーブルを引いて有線接続した方が結果的には便利でしょう。
細いスリムケーブルや平べったいフラットケーブルなどLANケーブルも種類があるのでそういった配線しやすいケーブルを利用するのも手です。

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