BTOパソコンを買う際にはここをチェックしよう

パソコンは多種多様で、そのニーズに応えるBTOパソコンは膨大な選択肢が広がっています。
選ぶべきツボを押さえておかなければ最適なパソコンを選ぶどころか、何を買えばいいのかの検討をつけることすらできません。

これはなにもBTOパソコンに限ったことではなく、既製品であっても同じことで、パソコン全般の選び方のコツともいえます。

パソコンを選ぶ前に、まずは決めておいたほうがいい項目がいくつかあります。
まず重視すべきは「何に使うか」そして「いくらかけるか」「どれくらいの性能が必要か」です。

用途、予算、性能はパソコンに限らず買い物全般の鉄則ですが、BTOパソコンでは特にこれらが重要といえるでしょう。

何に使うパソコンか

パソコンを何に使うかというのはもっとも重要な点でしょう。
ハッキリとした目的があるのであればそれに越したことはありませんが、漠然と「パソコンが欲しい」という場合でも、ある程度は何に使うか考えておくべきです。

現在のパソコンは機能的にはだいたいのことができるといっても過言ではありませんが、性能に関しては、一部の用途では性能が低いとできないこともあります。
また用途に関しても「使えればいい」レベルか「快適に使える」レベルかで必要な性能がかわってきます。

やりたいことを決めておいて、そのやりたいことが「とりあえずできればいいのか」「快適にやりたいのか」が重要なところです。

また、BTOパソコンは既製品に比べるとカスタマイズがしやすいので、現状では「とりあえずできればいい」程度の性能にしておいて、将来的に「快適に」するためにカスタマイズの余地があるかどうかを見ておくのも重要です。

同様に当面やることと、将来的にやってみたいことを考えておくことも重要です。
今のところはネットとメールぐらいにしか使わないけど、いずれはゲームもやってみたいなど考えておき、その時パワーアップできるのか、今のうちにゲームに必要なスペックを確保しておくのか、そういうことまで考えておくと良いでしょう。

パソコンにいくらかけるか

パソコンを買うにあたって、はっきりさせておかなければならないのが「予算」です。
用途があいまいであっても予算だけはしっかりきめておかなければなりません。

というのも、パソコンは金額毎に大きく選択肢が異なるため、途中で予算が大きく変わると「この部分だけ変える」よりも「1から構成を考え直す」ぐらいに内容が変わってしまいます。

もっとも、多少は予算に余裕を持たせるべきで「上限からもう1万円ぐらいは出せる」というような余裕があれば安心できます。
予算の目安を付ける場合は、購入候補のBTOショップやメーカーを確認して、あらかじめパソコンの価格を下調べしておくとようにしましょう、何もわからない状態でざっくり値段だけ決めてもあまりいいことはありません。

ある程度の用途の目安と、余裕をもった予算を用意しておけば、BTOを取り扱っている店舗の店員さんから、用途と予算にあったBTOパソコンを紹介してもらえるでしょう。

店員さんに予算を伝える際に忘れてはいけないのが、周辺機器の有無です。
パソコン本体以外にも必要なものがある場合は、予算を伝える際に「本体のみ」の予算なのか「周辺機器まで含めた」予算なのかしっかり伝えるようにしてください。

特にパソコンを使う際に必須となり、そこそこ値の張る「ディスプレイ」は重要です。

バランスの取れた価格と性能のモデル

パソコンは安いものでは2万円ほどから、高いものでは天井知らずですが一般的には数十万円が超高級モデルです。
そしてこの価格と性能は「比例しません」

安い価格のモデルでは、数千円違うだけで劇的な性能の変化があるのに対して、高級モデルになってくると、価格あたりの性能向上は少なくなっていきます。

価格差は大きいが性能差も大きいという場合も多々あり、用途によっては「高価だけどこのパーツがないと使い物にならない」というようなパーツを必要とする場合もあります。

つまり、パソコンには徐々に値段と性能が上がっていく中に「下位モデルとの価格差の割に性能差が大きいのに、上位モデルと価格差の割に性能差が小さいモデル」というものが存在します。

こういうモデルは価格と性能のバランスが取れており、お買い得といえるでしょう。

特にショップブランドパソコンや、性能を重視したメーカーなどでは、こういったモデルを主力製品にしており、実際に売れ筋となっています。
また、パーツの単価自体はどの店でもそこまで大差ないため、こういったお買い得モデルはどこの店舗でも似たような性能になっています。

汎用性を重視してある程度なんでもできるようにと思うのであれば、こういった性能のバランスの取れたモデルをチェックしておくといいでしょう。

価格のスイートスポット

上で説明したお買い得なモデルは、ある程度のスイートスポット(おいしい価格帯)に分かれています。
基本的には、ローエンドモデルの5万円以下、ミドルスペックの10万円前後、ハイエンドの20万円弱といったあたりです。

現在は価格低下が大きくデスクトップだとこれよりももう少し安い場合が多いようです。

ローエンドモデルでは、事務用やネットとメールしかしない場合では有用です、というよりもこれくらいで事足ります、しかし最安値付近よりは、ある程度メモリ容量に余裕があったほうが快適に扱えるため、おいしいスペックとなるとサンキュッパ、ヨンキュッパといった価格になるでしょう。
ただし、BTOでは最安値のモデルにメモリだけ増設するといった細かいカスタマイズもできるので最終的にはCPUやHDDの容量などとも相談しましょう。

10万円前後のモデルはミドルスペックといっていますが、実用上はかなりのハイスペックマシンで、CPUは高性能でグラフィックボード搭載といったスペックで、現在はさらにSSD搭載もトレンドとなっています。

この10万円前後のミドルスペックでは、お買い得なパーツを組み合わせているため、上のモデルと価格差が大きく、下のモデルとは価格差が小さいというお買い得パソコンになります。

このローエンドとミドルスペックの間はどうかというと、やや中途半端なスペックが多くなるといえるでしょう。

ハイエンドモデルとなると、現状選択できる最上位のパーツが盛り込まれていることも多くミドルスペックとも一線を画した性能となります。
ただし、価格差ほどの性能があるかというとそうでもなく、だいたいの用途はミドルスペックで事足りるはずです。

このクラスを選ぶとなると、大きなファイルのエンコードや最新の3Dゲームなどのヘビーな用途をより速く快適にこなすために選ぶことになるでしょう。

各店舗やメーカーを巡って性能と価格を比較する場合は、これらの価格帯を意識して比較してみるといいでしょう。
また、これらの価格帯から外れていても、自分の用途と性能が一致していれば自分にとっての最適な選択であるといえます。

パソコンの性能をどこに求めるか

パソコンを必要な性能から求める場合は、まず用途がはっきりしていないといけません。
何に使うかも決めてないのにスペックだけ決めてしまっても宝の持ち腐れになってしまったり、安物買いの銭失いになるだけです。

ただし、自分にとって必要な性能を決めるのは、各パーツに対する知識が必要です、予算から性能を決める場合と比べると難しいかもしれません。

しかし、現在は低価格なパソコンでも性能が高くなってきているので、ネットとメール程度ならば最安値付近のモデルや、ネットブックやタブレットPCでも問題ありません。
オフィスソフトを使うぐらいなら、ネットとメール+α程度の余裕を持っておけば充分快適でしょう。

最近のユーザーが求める性能が必要な用途といえば「PCゲーム」です。
ゲームもジャンルによって要求スペックはさまざまですが「このゲームのためにパソコンを買う」というゲームがあるならば、そのゲームが快適にプレイできる性能を目安にすると良いでしょう。

ゲームの公式サイトを見て「動作環境」を確認しておくといい目安になります。
ただし、ゲームの公式で案内されている推奨環境を満たしていても実際にゲームをしていると少し性能不足を感じることも多々あります。

ゲームをする場合や特別に使いたいソフトがある場合は、性能に多少の余裕を持って選びたいところです。

流行のパソコンスペック

パソコンスペックにはある程度流行があります。
予算のスイートスポット同様に、より正確にいうと予算のスイートスポットと連動して流行のスペックのパソコンが出てきます。

これには理由があり、例えばIntelのCPUで説明すると、Intelはデスクトップ用の最高スペックのCPUを10万円、次点の製品を7万円、普及価格帯での高性能モデルを3万円前後に価格設定しています。

どのショップでも流行のモデルとなるとこの3万円前後のCPUを軸に構成されています。
グラフィックボードや、搭載するメモリの量なども同様のことが言えるため、流行のCPUに流行のグラフィックボードが搭載され、価格とのバランスのいい量のメモリとHDDが搭載されたものが「流行のBTOパソコン」といえます。

低価格帯では逆に、最安値のCPUでは極端に性能が低いのに少し上のクラスになると実用上快適な性能になるということがよくあります。

もっとも、これらはミドルスペックの流行、ローエンドの流行であって、ユーザーにとって必要かどうかはまた別の問題です。
流行のモデルを元に少しカスタマイズをして自分の必要スペックに近づけるということがBTOパソコンでは重要といえるでしょう。

BTOは余裕を持って考えておく

これらの用途や予算、性能に関してさわりだけご説明しましたが、いずれにせよ、それぞれ少しゆとりを持って考えて置くことが肝心です。

必要ギリギリの予算では、もう少しだけ予算があればより良いモデルにできる、カスタマイズできるという時に妥協しなくてはいけなくなります。
必要最小限の性能では思ったよりもソフトが重く感じたり、ソフトのアップデートがあった時に今までより急に動作が重くなったりすることもあります。

BTOでは、注文するその時までカスタマイズに都合がつけられるため、ある程度余裕を残しておいて急な変更もできる予算を確保しておくべきでしょう。

また、納期に関しても余裕を持っておくべきです。
「この日までにパソコンが届かないと困る」というような状況ならば、早めに注文しないと肝心要のパーツが選択できないということもありえます。

予算、性能、そして何に使うかにそれぞれ余裕を持って考えておき、必要なパソコンならば早めに注文するようにしておくことが大切です。

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