■定番のメモリカスタマイズ
パソコンのカスタマイズの定番では、メモリの増設があります。
BTOパソコンに限らず、デスクトップ、ノート問わず人気のあるカスタマイズです。
特別な設定等はいらず、単純にメモリスロットに挿し込むだけで増設できるため、最も簡単なパソコンのカスタマイズともいえます。
XPからVistaへの過渡期では、4GBまでしかメモリを使えない32bitOSが主流だったため、一時期は下火になっていましたが、現在は4GB以上でも認識する64bitOSが主流になり、メモリ容量も増え、さらに単価も安くなり再び人気のあるカスタマイズになっています。
現在のパソコンでは、だいたいがメモリを2枚1組で使い高速化するデュアルチャンネルに対応しており、2枚1組単位で増設することになります。
メモリ自体もデュアルチャンネル用に2枚組みで販売されており、そういったメモリを購入することになります。
上位の製品では、3枚1組のトリプルチャンネルや4枚1組のクアッドチャンネルに対応していることもあります。
反対に低価格モデル、特にノートパソコンでは、標準ではメモリが1枚しか搭載されていないこともあり、そういった場合は、残りのスロットに標準で搭載されているメモリと同容量のメモリを増設するか、標準搭載されているメモリを外してデュアルチャンネル用の2枚組に交換します。
■メモリの種類、規格
一口にパソコン用のメモリといっても、多くの種類と規格があります。
最新のものであれば、特に困ることはありませんが、少し古いと規格が変わってしまうので注意しましょう。
現在のパソコン用のメモリは「DDR3 SDRAM」というチップを使用したメモリが大半で、チップの速度も併せて「DDR3-1866」といった表記をします。
これをそのまま規格名としてしていますが、速度に違いがあり、デスクトップ用とノート用に分かれます。
当然ながら、デスクトップ用とノート用では大きさが違い互換性はありません、一部の小型デスクトップパソコンではノート用メモリを採用している場合もあるため注意しましょう。
速度に関しては、「DDR3」同士ならば2つ下の規格の速度ぐらいならば互換性があるので動作します、例えば、「DDR3-1866」のメモリなら「DDR3-1600」や「DDR3-1333]といった速度でも動作します。
また、以前の規格で「DDR2」や「DDR」もありますが、これら互換性が無く、スロットの形も違います、これらの規格のメモリを採用した古いパソコンでは注意しましょう。
■相性問題
メモリの交換では、稀に相性問題に出くわすことがあります。
メモリは非常に動作速度の速いパーツであり、メモリメーカーも多岐にわたります。
互換性を保つための規格が制定されているとはいえ、メーカーの差で故障していないにも関わらずエラーの原因となることがあります。
基本的には、品質のしっかりした、元から搭載されているメモリと同じチップを採用したメモリを増設するのがメモリ選びの原則です。
そうはいっても、難しいでしょうが、ショップブランドパソコンならば、販売店にそのパソコンで動作確認の取れた増設用メモリが販売されていることもあります。
相性問題が発生した場合に差額交換などできる、相性保証を用意している店舗もありますので、そういった保証を利用するのも手です。