■パーツの相性問題とは?
相性問題という単語はよく耳にする割に、実際のところその意味がわかりづらい言葉です。
簡単に相性問題を説明すると「本体にもパーツにも問題が無いのに何故か動かない」という状態です。
何故こういった問題が起きるのかというと、パソコンを作っているメーカーもパーツを作っているメーカーも非常に多く、無数のパーツが市場にあります。
このため、業界団体が多くのメーカーの間でも互換性を保てるように規格を定めて、異なるメーカー間でも規格にそったパーツを使えるようになりました。
しかし、無数にパーツがあることから、組み合わせの数は膨大になり、個々の製品の組み合わせをいちいち動作チェックできなくなり、時折、規格や仕様を合わせているにも関わらず動かない組み合わせもでてきます。
こういった、規格もあっているし互換性があるはずなのに動かない場合に「相性問題」という言葉を使い、相性問題で動かない組み合わせを相性が悪いと表現します。
何故起こるかは一概にいえませんが、規格が定めた許容量の幅に問題があり、低品質なパーツではぎりぎり規格を満たすような作りになっているため、品質の悪いパーツ同士ではうまく動かないことがあります。
こういった場合の他に、独自仕様がぶつかることがあり、例えば省電力機能が増えてきた頃に、省電力機能を持ったパーツと、電圧が下がったときに安全装置が働く機能を持ったパーツを組み合わせた時に、それぞれの機能がぶつかって不具合が起きることがありました。
この他、規格で定められている以外の部分で問題が発生することがあり、大きなパーツ同士が物理的に干渉して搭載できないということもありえます。
もっとも、大きさに関しては、注意していれば避けられる問題です、グラフィックボードやCPUクーラーではよくあるため注意しておきましょう。
■メモリの相性問題
相性問題のうち、品質が悪くぎりぎり規格を満たしているような状態で動かないことがあるというのは、大体の場合はメモリの増設で発生します。
マザーボードとメモリの間では相性がシビアなことが多く、注意が必要です。
特に要注意なのが、メモリ同士の相性で、メモリを増設する時に、メモリとマザーボードの間では問題が無いが、元から搭載されているメモリと後から追加したメモリの間でうまく動かないということがよくあります。
容量や速度の違うメモリが混在していると相性問題が起こる確率も高くなり、メーカーが違うメモリも混在は避けるべきです。
パーツの販売店では、メモリの相性保証を用意している店舗も多く、相性が不安な場合はこういった保証を活用すると安心してメモリの増設ができます。