ボリュームの種類には、1つのディスクに単独のボリュームとして作成する、もっとも基本となる「シンプルボリューム」があります。
その他のボリュームについては
「スパンボリューム」は複数のドライブを1つにまとめたボリュームになります。
「JBOG」と同様で複数のドライブに渡って領域を作成できます。
*スパンボリュームはJBOGと同じような構造
「ストライプボリューム」はRAID 0と同様で、複数のHDDにデータを分けて書き込むことで高速化を可能にしています。
*RAID 0 ストライピングの図、これと同様の書き込みを行う
「ミラーボリューム」はRAID 1と同様で、複数のHDDに同じデータを書き込むことで冗長性を高めることができます。
*RAID 1 ミラーリングの図、片方が故障してもデータが残る
「RAID-5ボリューム」は文字通りRAID 5と同等の構造のボリュームになります。
3台以上のHDDにデータを分けて書き込み、冗長性を高めるためのパリティ領域を作成します。
*RAID 5の図、パリティからはデータを復元できるので、1台故障してもデータを復旧できる
それぞれの詳しい説明は「HDDのRAIDについて」の項を参照してください。
これらのRAIDと同様のボリューム作成はソフトウェアRAIDとなるため、ややCPUやメモリに負荷がかかります。
ハードウェアに依存せずにRAIDが可能ですがやや速度が劣るため注意しましょう。
また、シンプルボリューム以外は、ダイナミックディスクでないと利用できません。
容量の設定について
ボリュームの容量の設定については、1MB単位で最低8MBから、1GBは1024MBとなっています。
1GBは1024MBになり、1TBは1024GBになります、つまり1TBは1048576MBという計算です。
ここまで大きなパーテーションを作成することはほとんどありませんが、きれいに「1TB」と表示させたい場合はしっかり計算しましょう。
何故こういったことになるかというと、人間は1GBは1000MB、1TBは1000GBと10進数で計算していますが、コンピューターは2進数で計算しているためずれが生じます。
もっとも、WindowsVista/7では、ボリュームを作成した後でも、「拡張」と「縮小」で容量を変更することが可能です。
XP以前と比べると容量をきれいに「40GB」といった表示にさせるのが楽になったといえます。
シンプルボリュームの場合は、1台のHDDから任意の容量を設定しますが、その他のボリューム作成の場合は、複数台のHDDからボリュームに使う容量を割り当てます。
もちろん、すべてダイナミックディスクでなくてはなりません。
スパンボリュームでは、各ドライブ毎に、ボリュームに使う容量を設定します。
*ダイナミックディスクで複数のドライブに渡るボリューム作成では、ディスク毎に容量を設定する、この場合は、ディスク0とディスク1から40960MBずつ使い81920MB、80GBのボリュームを設定している
RAIDと同じボリュームの場合は各ドライブから使う容量は同じになります。
ボリュームサイズの合計が表示されるので、そのボリュームサイズが目的の容量か確認しましょう。