きっとまたあえるよね、虫姫さまがパソコンに移植!

なんと!
あの虫姫さまがパソコンに移植されました!

Steam 虫姫さま

え?
虫姫さまをご存知ありませんか?

それは失礼しました。

虫姫さまは、2004年にアーケードに登場した縦スクロールシューティングゲームです。

開発はアーケードシューティングゲームの雄であるCAVE。
ギネス認定世界一多く弾幕シューティングゲームを作った会社です。
国内外問わずマニアの間では知られており、ファンからの支持が色んな意味でアツいメーカーです。

そんなCAVEが出した由緒正しきシューティングゲームの一つが「虫姫さま」なのです。

価格はゲーム本体が価格1980円。
ダウンロードコンテンツとして、限定発売された基盤バージョンのV1.5とオリジナル・サウンド・トラックがそれぞれ498円で販売されています。

本体に2つのダウンロードコンテンツが同梱されたパッケージが2480円で用意されています。

初心者から上級者まで楽しめるゲームバランス

元々の虫姫さまはシューティングゲーム初心者から、上級者、果ては人類を卒業したような超上級者まで楽しめるゲームバランスが実現されています。

その秘密は3つのゲームモード、初心者にもとっつきやすいオリジナルモード、弾幕シューティングゲームユーザーを意識したマニアックモード、そして超高難度のウルトラモード。
この3つのモードで多くのユーザーから支持を得ました。

実際に、「初心者が弾幕シューに入門するなら、縦シューなら虫姫さまがいい」とよくいわれてました。
いまだにその意見はよく耳にします。

アーケードにおけるシューティングゲームは、古くは隆盛を極めたジャンルですが、高難度化が進むと共にユーザーが減ってきて衰退していったジャンルです。
そこへ登場したのが新時代のシューティングゲームたる弾幕シューティング、その弾幕シューティングで同じ轍を踏まぬように、初心者にも遊びやすいタイトルとして虫姫さまが登場したわけです。

多くの伝説を残したタイトル

ゲームの魅力は語り始めると止まりませんのでかいつまんで解説します。

独特のファンタジーな世界観が魅力で、蔓延した疫病から一族を救うために虫達「甲獣」の住まう森の奥へ向かうレコ姫の物語です。

どことなく、某ジブリ映画の主人公っぽい気がしますが、全然違います。

このレコ姫が魅力的なキャラで、このキャラクターも非常に人気が出て、フィギュアなどのキャラクターグッズも発売され、ゲームだけでなく、キャラクタービジネスとしてもCAVEの起点となった作品です。

ゲームの雰囲気も素晴らしく、森の奥へ向かう道中の美麗なグラフィックと、グラフィックを最高に演出する神秘的なBGM。
続々と登場する敵達とその敵が放つ大量の弾も、ゲームの中核でありながらゲームを演出する重要な要素です。

弩極難易度のウルトラモード

ホントにすごいのはやはりゲーム内容とデザインです。
初心者にも楽しめるタイトルとしてリリースしながらも、超高難度モードのウルトラモードも搭載して、多くのユーザーを虜にしました。

ウルトラモードは「上級者向け」をいいことに、当時の基盤の限界にチャレンジするような大量の弾幕を吐き出し、隙間を縫うように避ける自重しないゲームバランスを持っています。

なにせウルトラモードにカーソルを合わせると警告のような「弩極難易度のモードです。自己責任でお願いします。」という説明文、実際にその後「警告 絶望に挑戦してみますか?」という警告が発せられます。
一応この状態だと選択肢の「やめる」と「上等」で引き返すことができます。

こういうノリはCAVEのお約束で「弩極難易度」のような独特の言語センスは「CAVE語」として親しまれています。
まぁ、たまに選択肢がぶっ飛びすぎてどっちが「YES」でどっちが「NO」かわかりにくいこともありますが。

この説明だけでもウルトラモードが「なんかすごい」ことは理解していただけたと思います。

驚異の真ボス

しかし、ウルトラモードが半ば伝説かしているのは、最後に控える真ボスの存在があります。
オリジナルモードやマニアックモードのラスボスを倒した後に、ウルトラモードではさらに強力な真ボスが登場します。

1997年に登場した怒首領蜂の火蜂以降、CAVEのシューティングゲームには真ボスの存在が定番となっていましたが、この虫姫さまの真ボス「アキ&アッカ」は1秒間に2000発という恐ろしい、というかグロい弾幕で当時のユーザーの度肝を抜きました。

もっとも実際に、ウルトラモードを最後まで行けるプレイヤーなんて日本中にほんの一握りで、多くのユーザーはその噂を伝え聞いたり、ゲームセンターで超上級者を後ろから見ていたぐらいなんでしたが。

今では、動画サイトでその真ボスとの死闘を見ることもできます。

多くのプレイヤーの間では戦うことすらままならないボスですが、このゲームを極めた先にはこんなボスが居るということは、何か心に訴えるものがあります。

ちなみに、このボスを倒したところで、エンディングが変化したり、なにか特典があったりということは一切ありません。
たぶん、CAVEも倒されることを考慮してなかったんでしょう。

いろいろなプラットフォームへの移植

そんな虫姫さまはいろいろなプラットフォームへ移植されました。

PS2版

最初はPS2への移植、当時主流だった家庭用ゲーム機で、大人気!
…ということはなく、発売当初はワゴン常連だったり、すでに家庭用ではシューティングゲームは廃れたジャンルだったせいですね。

なかなかに移植度が高く、家庭用オリジナルのアレンジモードも搭載されていて、なかなかの良移植でした。

しかし、出荷数が少なかったためか、今は中古でプレミアとまでいかないまでも、結構な値段で取引されています。

iOS版

PS2移植からかなり時間が経った後、スマートフォン版が出ました。

残念ながらiOSのみでAndroidでは遊べませんが、これまたかなりの良移植。
ゲーム性はしっかり再現しながらも、スマホで操作しやすくなっています。

3つのゲームモードに加え難易度も4段階から選べるなど親切設計です。

Xbox360版

これぞ移植の決定版というのがXbox360版です。

CAVEのシューティングゲームはかなりのタイトルがXbox360に移植されていましたが、それらはだいたいアーケード版稼働から1年ぐらい経った後に移植されるパターンでした。
そのためか、ちょい古ぐらいの作品である虫姫さまは長らく移植されていませんでした。

今更移植されないだろうと、思ったら、意外や意外、アーケード稼働から8年後に移植されました。
結構iOS版が好評だったんじゃないかと思います。

ファンの間では、CAVEのXbox360移植は評価が高いので、これもかなり期待が高まり、実際にかなりの移植度でした。
高画質モード、アレンジモード、初心者向けのノービスモードを引っさげてかなりのやりごたえがあり、アーケードに登場した時のように初心者から上級者まで満足行くゲームとなりました。

CAVEが家庭用に移植する時に追加される「ノービスモード」は毎度出来が良くて、簡単になっていながらも、ゲームの魅力を全く損なわないゲームバランスをしています。

と、こんな感じでアーケード版からいろんなプラットフォームに移植されていました。

突如として登場したWindows版

シューティングゲームが壊滅状態になった日本のアーケードゲーム市場で、しぶとくシューティングゲームを発売し続けた由緒あるCAVEですが、時代の波に逆らえず、アーケード市場でのシューティングゲームから撤退を発表しました。

スマホ市場でゲーム開発をすると発表し、一つの時代が終わったか…と思ったのが数年前の話です。

しかし突如として、意外な発表がされました。
それが、先の虫姫さまのWindows版の発売です。

前述したとおりPS2、スマホ、Xbox360に移植された本作ですが、ついに満を持して…というか、予想もしていなかった発表です。

CAVE初のSteam配信タイトルですが、この虫姫さまが成功したらギネスに認定されるほど出した他のタイトルも配信されるのではないかと期待しています。

敷居の低いSteam配信でギャラリーに注目されて、またかつての栄光を取り戻し再び本格的なシューティングゲームをリリースしてほしいものです。

長々と語ってまいりましたが、10年以上前に、仕事帰りのゲームセンターで毎日100円玉を投じて熱中したこの虫姫さま。
多くの皆様に知っていただけたら幸いです。

2016/02/16 16:05:16

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