なんと!
あのラスレムがスマホに移植されました!
Android版ラストレムナント
iOS版ラストレムナント
え?
ラスレムをご存知ありませんか?
それは失礼しました。
ラスレムことラストレムナントは、2008年にXbox360でスクウェア・エニックスから発売されたRPGです。
開発はあのサガシリーズを開発したスタッフで、ラストレムナントもところどころにサガテイストを感じるゲームとなっています。
↑いろいろな種族が住む街中にどデカい「何か」がある光景、RPGはこうじゃないと!
サガ伝統の装備が登場したり、選択肢がいかにもサガっぽかったりと、タイトルに「サガ」こそ付いていませんが、管理人は紛れも無くこのゲームはサガの系譜にある作品だと思っています。
「こんなもんサガじゃねぇよ!」と怒るファンは多いですが、そもそもそいう人たちはPS2で発売されていた「アンリミテッド・サガ」のこともサガじゃないと言っているので気にしては負けです。
ラストレムナントの悲劇
さて、Xbox360で鳴り物入りで発売されたラストレムナントですが、ぶっちゃけ当初は不人気ゲームでした。
Xbox360版に関しては、今でもどこのゲーム屋の中古コーナーでも、数百円で投げ売られています、500円もすれば高いというレベルのソフトです。
Xbox360のキラータイトルとして期待されましたが期待はずれで、それどころか日本ではマイナーなXbox360で発売されたせいで余計に売れ行きが悪かったという残念なスタートを切ったゲームでした。
かといって、面白くないクソゲーなのかというとそうではなく、かなりやりごたえのある良ゲーです。
しかし、とっつきにくいゲームシステムが災いして、発売当初の評価が低いままズルズルといってしまいました。
後々、ネットの攻略Wikiが整備されると、奥の深い遊べるゲームとして再評価されてきました。
このあたりの事情は、PS2のアンリミテッド・サガも同様で、アンリミテッド・サガの方は早々にワゴンセールになり、福袋の常連となり、ゲーム店が中古買取不可にする、といったイバラの道を歩み、伝説のクソゲーとゲーマーら認識されながらも、ネットの攻略情報が整備されると再評価されました。
サガチームの意欲的な新システムが裏目に出たという悲劇は共通していますね。
さらにラストレムナントに襲いかかるのは、ゲームプレイにおける処理落ちの嵐。
高品質な3Dグラフィックと大勢のキャラクターが入り乱れる攻防がウリのシステム、そして派手な戦闘時のエフェクト、これらの豪華なグラフィックは、当時最新だったXbox360でも処理しきれず、戦闘シーンは爽快感に欠けストレスの溜まるものになってしまいました。
この辺りの事情がラストレムナントの悲劇です。
様々な改良がされたPC版の発売
しかし、ラストレムナントはアンリミテッド・サガと違い、早々と汚名返上の機会を得ます。
元々マルチプラットフォームで販売される予定で、半年後にPC版が発売されました。
このPC版がXbox360版の不満点を大幅に改良しており、非常に完成度の高い出来となっています。
いろいろと不親切だったシステム面が改善され、特に戦闘シーンはストレスのかたまりだったところが、処理落ちもなくなり倍速モードまで追加され、サクサクプレイが可能になりました。
もちろん、この点は「当時では比較的高スペックなパソコンが必要」ということにも繋がりましたが、今のパソコンではではスペック的な問題はもう気にする必要はないでしょう。
Xbox360版の「ここが改善されたらいいのになー」と思っていたところが改善された上に余計な手を加えていない(ココ重要)良移植となりました。
PCゲームのダウンロード販売サービスのSteamにて、ダウンロード版が販売されており、現在は1080円で購入できます。
たまに半額セールとかもやってるので、セールの時見かけたら、プレイするかどうかは暇な時考えるとして、とりあえず買っておいて欲しいゲームですね。
まぁ、そうやってるとSteamにプレイしてない積みゲーが溜まっていくのはよくあることですが…
なお、PS3版は当初発売が予定されたものの、未だに発売未定となっています。
たまにネタのように「PS3版はまだか?」という人が居ますが、性能的にXbox360と大して変わらないPS3じゃ出てもしょうがないでしょうね。
意外な登場をしたスマホ版
話を最初に戻すと、スマホ版の話でした。
今までのパターンだと、こういうゲームのスマホ版は、恐ろしく簡略化された似ても似つかぬゲームか、タイトルだけ同じというテンプレのようなカードゲームか、良くてオリジナルのゲームシステムを持った世界観を活かしたゲームか…とこんな感じになるのがほとんどです。
しかし、なんとラストレムナントは、スマホなのにPC版のベタ移植!
PC版がそのままスマホで遊べちゃうという意外な展開です。
価格はAndroid/iOSともに2000円、PC版が1080円で配信されていることを考えると、約2倍の価格とちょっと割高に感じますが、発売してすぐと考えるとこんなものでしょう。
30分間無料で体験プレイができますが、先に個人的な意見を言っておきますと、このゲームの面白さがわかるのは10時間ぐらいプレイしてからだと思います。
お試しプレイはあくまで、自分の環境でプレイできるかどうかの動作確認ぐらいに考えておきましょう。
さて、このゲームの発表にはファンは拍手喝采を送る…というより呆気にとられたのです。
どう考えてもスマホでは性能不足、どういうこと?と思ってみたら、スマホゲームの新たな形、ストリーミングを利用したクラウドゲームでした。
クラウドゲームってこんな技術
クラウドゲームならば、スマホでもパソコンと変わらないテンポでゲームができます。
これはクラウド技術を利用して、スマホからはデータ通信だけして、クラウドサーバーでゲームの処理をして、処理した結果を再びスマホに通信して返してくるという方式です。
スマホ側はデータ通信だけなので、回線速度さえ確保していれば重いゲームでもスペックを気にせず遊べるというわけですね。
今までのクラウド技術というと、一般ではインストールせずに使えるGoogleのofficeソフト、データストレージ、セキュリティソフトなどに使われていましたが、ゲームに使うということで、スマホ時代の新たな形として使われることになりました。
これはゲームに限らず、スマホでもクラウド技術を使えばどんどん重たい作業もできるということに他なりません。
さて、肝心のスマホ版ラストレムナントの出来はというと、PC版をそのままスマホで遊べるということで、クオリティには問題なし。
通信によるラグなどもなく、快適そのものです。
ただし、惜しむらくは常時3Mbps以上のストリーミング通信が発生するというデータ通信の多さ。
Wi-Fi環境での使用が推奨されており、ポケットWi-Fiでもきつく、光回線などのブロードバンド回線に接続された6Mbps以上のWi-Fi環境が推奨となっています。
どこでも遊べるのかと思ったら、結局は家の中でWi-Fiに繋いでプレイすることになりそうです。
ちなみに、このクラウドゲームは他に、同じくスクウェア・エニックスからラストレムナントと同時期に発売されたファイナルファンタジー13もスマホ版が登場しています。
ラスレムほど思い入れがないゲームなんで多くは語りませんが、同じく要注目ゲームですね。