中古販売店に持ち込まれたHDDですが、基本的にはデータを消去してHDDの中身が空っぽの状態で店頭に並びます。
どれくらい入念にデータを消去するのかは店舗によるでしょうが、復元できないほどの厳重なデータ消去は時間がかかるため、大体の場合は簡単はフォーマットで済まされることが多いようです。
中には、厳重なデータ消去を謳っている店舗もありますが、実際にどういった作業が行われているかは不明です、仮に、作業を公開していたとしても普段からきちんとそういった作業をしているとは限りません。
中古市場で流通するHDDの数から考えても、店舗でデータ消去する数には限度があるでしょう。
逆にいってしまうと、販売店の時点ではHDDの数も膨大なため、販売店が1台1台データを盗むといった事例もほとんど無いようです。
ここで重要となるのは、信用できる中古商品の取り扱い店舗かどうかよりも、ユーザー側できちんとデータ消去してから販売店に持ち込むということになります。
中古商品を取り扱っている店舗がどういった管理をしているかを気にするよりも、そちらの方がよほど話が早く、安心もできるでしょう。
物理的に破壊して破棄する
個人ならば、データを物理フォーマットしてデータを復元不可能にしてから中古買取に持っていくのが有用な処分方法です。
買取に持っていくようなHDDならば査定額は二束三文でしょうが、中古市場で必要な人の手に再び渡れば環境にも優しいリサイクルになります。
しかし、企業で重要なデータを扱っていたHDDとなると、どれだけソフトウェアで厳重にデータを消去したとしても一抹の不安が残ります。
プロの手で復元をかけられるとわずかでも機密情報が流出する可能性はゼロとはいえません。
では、どうすれば確実にデータを流出させずにHDDを処分するかというと、物理的にHDDを破壊してしまうのが一番です。
HDDの中には、データを保存するプラッタという円盤が入っており、その円盤を破壊してしまえばデータの読み出しは不可能になります。
逆にいうと、どれだけHDDを壊しても、プラッタが無事ならばデータを読み出される可能性があります。
パソコンのサポートコーナーのある、大手販売店では、HDDを物理的に破壊しての破棄サービスなどをおこなっている店舗もあります。
ドリルでHDDに穴を空けて処分をするサービスで、費用は1台1000円前後が相場となっています。
*HDDの内部のプラッタというデータを保存する円盤に穴が空いている、ここまでするとデータはもう読み出すことができない
個人でもドリルや、五寸釘とハンマーなどでプラッタの破壊はできますが、作業の際に飛び散る金属粉が目に入らないように注意しましょう。