WindowsXPではGPTは標準でサポートしていません。
これは言い換えれば、WindowsXPではそのまま利用できるHDDは2TBまでで、それ以上のHDDはそのままでは使えないということになります。
この問題に対処するには「HDD(ハードディスク)の増設方法と詳細な手順」で紹介したメーカー配布のツールなどを利用する必要があります。
マザーボードメーカー配布のツール
*ASUS製マザーで3TBのHDDを使うためのソフト「ASUS Disk Unlocker」
http://event.asus.com/mb/2010/Disk_Unlocker/
*GIGABYTE製マザーで3TBのHDDを使うためのソフト「3TB+ Unlockerユーティリティ」
http://www.gigabyte.jp/MicroSite/276/3tb.html
HDDメーカーの配布のツール
*XPで日立の3TBを使うソフト「Hitachi GPT Disk Manager」
http://www.paragon-software.com/jp/hitachi/
*Saegateの3TBを使うソフト「DiscWizard」
http://www.seagate.com/www/en-us/support/beyond-2tb/
XPで3TBのHDDを使うには基本的にはこれらを使用しなくてはならず、3TBのHDDにOSをインストールすることはできません。
注意が必要なのが、WindowsVista/7でGPTに変換したHDDをXPのパソコンに接続してもXPからは認識できないという点です。
1台のパソコンに、WindowsXPと7をインストールしてデュアルブートにした場合に、データー用のドライブとして3TBのHDDを搭載したときに、XPからはドライブの中身が見れないというような事態に陥ることもありえます。
4KセクタのHDD
GPTと似たような問題で、HDDの新しい規格で4Kセクタという問題がXPにはあります。
詳しい説明は省きますが、従来HDDは512B刻みでデータの記録領域を作っていましたが、4Kセクタでは4KB刻みでデータの記録領域を作っています。
考え方としては、アロケーションユニットのサイズをハードウェアに置き換えたようなものです。
これにより、ほぼ同じHDDの製造工程で容量を10%ほど大きくできるというメリットがあり、さらに、データ訂正の効率があがるというメリットがあります。
しかし、その反面、XPで使用する場合はHDD内の先頭部分が従来の512セクタとずれてしまい、記録領域がずれるため、いちいちOSで記録領域をあわせる必要がでてきて、速度が極端に低下するというデメリットがあります。
これを避けるには、先頭位置を合わせる調整「アライメント調整」を行う必要があります。
いくつか方法がありますが、
まずはHDDメーカーから、WindowsXPで4Kセクタを最適化するツールをダウンロードして使う方法。
*日立のHDD用のツール「HGST Align Tool」
http://www.hgst.com/support/downloads/
*WesternDigitalのHDD用ツール「WD Align」 要ユーザー登録
http://support.wdc.com/product/downloadsw.asp?sid=128
次に、4Kセクタに標準で対応しているWindowsVista/7のパソコン(VistaはSP1以降から対応)でフォーマットし、そのHDDをXPのパソコンに持ってくる方法。
これらが正攻法ですが、もうひとつ裏技として簡単な方法があります。
4KセクタのHDDを拡張パーテーション1つ、論理ドライブ1つでフォーマットすると偶然ですが、先頭位置がぴったりあってそのまま使うことができます。
プライマリパーテーションが作成できないのでデータ専用のドライブとして使うことになりますが、非常に簡単な方法なので、データドライブとして新しい大容量ドライブを使う場合はオススメです。