古い規格で発生するトラブル
HDDの増設では、ごくまれに規格の違いになどよるトラブルなどが発生する場合があります。
基本的に、HDDはSATA同士ならば下位互換がありますが、古いVIA製などの一部のチップセットではうまく認識しないというトラブルも散見されます。
詳しくは、HDDの規格の説明で詳細に述べますが、ジャンパピンやユーティリティの設定でHDDのモードを切り替えるといった方法で対処でき、その他、HDDを認識できるSATAインターフェースカードを増設するといった方法もあります。
最近ではほとんどありませんが、IDEのHDDを増設する時もジャンパ設定が必要な場合もあります。
IDEの機器は1ポートに2つのドライブを接続できるのですが、1台目のドライブを「マスター」2台目を「スレーブ」に設定するという決まりがあります。
*このIDEケーブルの場合、黄色のコネクタをマザーボードに、反対側の黒いコネクタを「マスター」真ん中の灰色のコネクタを「スレーブ」に接続する。
HDDは出荷時に、マスターかスレーブか自動認識される「ケーブルセレクト」に設定されていますが、うまく自動認識されない場合はジャンパピンを変更して設定する必要があります。
HDDの新規格におけるトラブル
HDDは以前は2TBまでの容量でしたが、最近では3TBといった容量の製品も登場しています。
WindowsXPぐらいの時代までは、ハードウェアもソフトウェアもHDDは2TBまでといった前提で設計されていたため、3TBのHDDを増設しても、2TBまでしか認識できないというようなこともあります。
OSがWindowsVista/7ならOS側の対応はできます。
WindowsXPのメーカー製のパソコンの場合は、そのままでは2TBまでしか使えない場合が多くなります。
反対に、自作パソコンや、自作用のマザーボードを採用したBTOなどは、マザーボードメーカーのホームページで3TBのHDDを認識できるソフトが配布されている場合があります。
*ASUS製マザーで3TBのHDDを使うためのソフト「ASUS Disk Unlocker」
http://event.asus.com/mb/2010/Disk_Unlocker/
*GIGABYTE製マザーで3TBのHDDを使うためのソフト「3TB+ Unlockerユーティリティ」
http://www.gigabyte.jp/MicroSite/276/3tb.html
この他、HDDメーカーからも既存のハードウェアやソフトウェアで3TBのHDDを利用するためのソフトが配布されている場合もあります。
*XPで日立の3TBを使うソフト「Hitachi GPT Disk Manager」
http://www.paragon-software.com/jp/hitachi/
*Saegateの3TBを使うソフト「DiscWizard」
http://www.seagate.com/www/en-us/support/beyond-2tb/
XPで2TBを超える容量のHDDを増設する場合は、こういったソフトを利用しなくてはならないということを留意しておきましょう。
内蔵での増設だけでなく3TBのHDDを外付けケースに入れて外付けにする場合にも注意が必要です。
古い外付けケースでは3TBに対応しておらず使えない場合もあります。