- SHARE
- ツイート
現在、一般的に普及しているSSDは2.5インチドライブの大きさをしており、2.5インチのHDDと同じ要領で取り付けが可能です。
取り付けてからのインストールはHDDとほとんど変わりませんが、BIOSでAHCIやRAIDモードに設定するのがベターです。
取り付け後は「仮想メモリの無効化」や「自動デフラグの無効化」などを行うとよいでしょう。
デフラグソフトには「Defraggler」がおすすめです。
<このページの目次>
現在、一般的に普及しているSSDは2.5インチドライブの大きさをしており、2.5インチのHDDと同じ要領で取り付けが可能です。
取り付けてからのインストールはHDDとほとんど変わりませんが、BIOSでAHCIやRAIDモードに設定するのがベターです。
取り付け後は「仮想メモリの無効化」や「自動デフラグの無効化」などを行うとよいでしょう。
デフラグソフトには「Defraggler」がおすすめです。
<このページの目次>
SSDのスペックや基礎知識の次はいよいよ取り付け方です。
現在、一般的に普及しているSSDは2.5インチドライブの大きさをしており、2.5インチのHDDと同じ要領で取り付けが可能です。
むしろ稼動部が無く低発熱で振動が発生しないSSDの方がHDDより気を使わずに取り付けることができます。
*一般的なSSDは2.5インチサイズ
初期のモデルや法人向けのモデルならば3.5インチのモデルやPCI Expressスロットに取り付ける製品もありますが、現在は2.5インチで9.5mm厚(もしくはさらに薄い7mm厚)のSSDが主流です。
もちろんデスクトップパソコンではマウンタを取り付けるなどして3.5インチベイに取り付けられるように使います。
*3.5インチへの変換マウンタを取り付けた状態、左にある3.5インチHDDと同じ幅になった
取り付けてからのインストールはHDDとほとんど変わりませんが、BIOSでAHCIやRAIDモードに設定するのがベターです。
そのため、WindowsXPではOSインストールが面倒だったり、IDEモードで本来の性能を出しにくい場合もあります。
ここでは、ノートパソコンを使って説明します。
本体は、「HDD(ハードディスク)の交換方法と詳細な手順」でも登場した東芝「dynabook」の15.6型モデルで、非常にオーソドックスなモデルです。
*左が東芝dynabook、右が今回使用するSSDのIntel SSD 520
HDD交換も簡単な機種で、SSDへの交換も簡単なモデルです。
SSD搭載モデルも標準で用意されていますが、自前で交換した方が安上がりな場合や、使いたいSSDがある場合などは自分で交換しましょう。
まずはACアダプタとバッテリーを外しておきましょう、通電した状態でPC内の作業は故障の危険が高く、怪我をする恐れがあります、かならずバッテリーを外し放電しておきましょう。
放電がすんだら作業開始です。この機種の場合、底面にあるカバーを外すとすぐにHDDが出てきます。
*裏を向けて底のカバーを外すとすぐにHDDが見える
HDDはマウンタに固定されてネジ留めされているので、本体からマウンタごとHDDを取り外し、SSDをマウンタに付け替えます。
*HDDに付いていたマウンタをSSDに付け替える
マウンタにSSDを取り付けたら本体に取り付け、本体のカバーを戻します。
*SSDにマウンタを付け替えたら、SSDを本体に取り付ける
取り付けはこれで完了です。
デスクトップパソコンの場合でも同様で、SSDを3.5インチベイへ取り付けるための変換マウンタを使ってケースに取り付けます。
最近では、SSD用の2.5インチベイを備えたケースも登場しています。
SSDは基本的にOSをインストールするシステムドライブとして使われるため、OSのインストールやリカバリが必要となります。
OSのインストールとしてはこれといって特殊な手順は必要なく、XPの場合AHCIドライバやRAIDドライバをフロッピーからインストールするという程度でしょう。
これはHDDでAHCIやRAIDを使う場合とまったく同じ手順です。
*XPの場合は、インストール画面のこの表示の時に「F6」キーでAHCIやRAID用のドライバのインストール画面に進む
*ドライバの入ったフロッピーをFDDに入れて「Enter」キーでインストールするドライバを選択できる
「HDD(ハードディスク)のフォーマットとデータのコピー方法」で紹介した「EaseUS Disk Copy」を利用してOSのインストールされたパーテーションを前のHDDからコピーするという方法もアリでしょう。
今回は、取り付けた「dynabook」でのリカバリの説明です。
リカバリは購入時の状態に戻す作業で、HDD内のリカバリ領域からリカバリする方法と、DVD-Rで作成したリカバリディスクからリカバリする方法があります。
SSDへ交換した場合は必然的に後者の方法をとることになるので、あらかじめリカバリディスクを用意しておきましょう。
*リカバリディスクとACアダプタを用意、パソコンのマニュアルも用意しておくと安心
リカバリディスクは、OSとドライバ類、初期インストールされたソフトなどがまとめられているため、DVD数枚分の容量があります。
その分リカバリには時間がかかりますので注意しましょう。
SSDやHDDがまっさらな場合、リカバリディスクを入れてパソコンを起動するとリカバリディスクからパソコンが立ち上がります。
東芝の機種ではこういったリカバリメニューはこういった画面になっています。
*TOSHIBA Recovery Wizardを選択するとリカバリメニューに進む
*ドライブ内のデータが消える旨の警告画面が出るので「はい」で次へ進む
*「初期インストールウェアの復元」を選択して「次へ」
メーカー製パソコンのリカバリは主に
・購入時の状態に戻す
・システムドライブだけリカバリ
・パーテーションサイズを変更してリカバリ
といった項目があります。
*まっさらなSSDにリカバリするなら「購入時の状態に復元」か「パーテーションサイズを指定して復元」を選ぶ
*復元方法を選んで次へで確認画面がでる
HDDリカバリの場合はシステムドライブだけリカバリが推奨されますが、リカバリディスクからリカバリする場合は、「購入時の状態に戻す」か「パーテーションサイズを変更してリカバリ」をすることになります。
購入時の状態に戻す場合は、システムで予約領域やCドライブの容量が購入時の状態になり、リカバリ領域が作成されます。
パーテーションサイズを変更してのリカバリではCドライブの容量を任意で設定可能です。
この場合でもリカバリ領域は作成されます。
どちらがいいかは、本来ならば好みの問題ですが、SSDの場合パーテーションを区切ると片方のパーテーションに読み書きが集中する可能性があるので、予約されてる領域以外はすべてCドライブにした方が良いでしょう。
どちらの場合でも、「Cドライブのデータが消える」「ドライブのデータが消える」などの確認画面が何度か出るのみで基本的にはほとんど自動で作業されます。
作業に関しては特に難しい点はないでしょう。
*途中何度かディスクの入れ替えを促されるので、案内に沿ってディスクを入れ替える
*終了するとこういった画面が出る「終了」を選んで再起動した後も初期設定のため、何度か再起動される
SSDを使用する際に肝となるのがWindowsの設定です。
Windows7はSSDでの最適化でできているので、そのままでもかまわないのですが、やっておいた方がいいこともあります。
どんな環境でもやっておいた方がいいのが「仮想メモリの無効化」です。
WindowsVistaでのみやっておきたい作業が「自動デフラグの無効化」です。
また、不要なパーテーション分割をしてしまった場合などは、ファイルが増えない早い段階で他のパーテーションを削除してCドライブを拡張した方がいいでしょう。
では、簡単な説明と操作方法です。
仮想メモリは、メインメモリが足りない場合に、HDDやSSDの一部をメモリ代わりに使う機能です。
最近のパソコンは、メモリの大容量低価格化も進んでおり、多目のメモリが搭載されているため、メインメモリが足りないということはほとんどありえません、8GB搭載しているマシンだと無効化してしまってもほとんど影響ないといえます。
4GB程度でも用途によっては影響は少ないでしょう、たびたび仮想メモリを使うような状況ならば、むしろSSDより先にメモリの増設をオススメします。
*仮想メモリ設定は「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「システム」の画面へ進み左側の「システムの詳細設定」をクリック
*「システムの詳細設定」をクリックすると「システムのプロパティ」が開くので「詳細設定タブ」を開き「パフォーマンス」の設定を選ぶと、「プロセッサのスケジュール」と「仮想メモリ」があるので「仮想メモリ」の「変更」を選ぶ
*仮想メモリの設定ができるので「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」からチェックを外す
*「ページングファイルなし」にチェックを入れて「設定」をクリックする
*警告画面がでるが、そのまま「はい」を選ぶ、そのあと再起動すると仮想メモリが無効化されている
自動デフラグの無効化ですが、WindowsVista/7では、各ドライブのファイルを常にデフラグしながら管理をしています。
頻繁なデフラグはSSDにとって悪影響なので無効化しておいた方がいいでしょう。
Windows7ではSSDを認識して自動デフラグの対象から外してくれますが、Vistaでは手動で設定しなくてはなりません。
*「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「ハードドライブの最適化」を選ぶと「ディスクデフラグツール」が開く
*スケジュール構成をクリックすると自動デフラグされるディスクが表示される、このパソコンの場合はSSDしか搭載しておらず、SSDと認識されているので自動デフラグの対象にならず表示されていない、この場合はこのままで良い
*なお、HDDが搭載されている場合はこういった表示となる、ここでチェックを外したドライブは自動デフラグされない
SSDを使用する場合、Cドライブをまるまる1パーテーションSSDに割り当てるのがベターです。
容量をできるだけCドライブで使うことで、書き込みを分散させることができ、容量を節約するとともに速度や寿命でも有効です。
通常のOSインストールならば話は簡単なのですが、メーカー製パソコンのリカバリディスクでリカバリする場合は、システムで予約済みの領域とCドライブとは別に、隠し領域でリカバリ領域が作成されます。
*「購入時の状態に復元」でリカバリした状態、「システムで予約済み」「リカバリ領域」に一定の容量を使いCドライブに50GB弱割り振られ、残りがDドライブとなっている
OSに不具合が発生して、OSの再インストールが必要となった場合は、このリカバリ領域から、リカバリすることが可能なのですが、この領域はDVD数枚分の容量を占有しており、120GB程度のSSDでは無視できない容量を占有してしまいます。
結論からいうと、リカバリディスク作成済みであれば、このリカバリ領域は削除してしまってもかまいません。
リカバリの際にリカバリディスクを使うことになりますが、そこまで頻繁にリカバリすることもないでしょうからリカバリ領域を削除して、その分Cドライブを拡張しても差し支えないでしょう。
*リカバリ領域を削除、Dドライブもあっても意味がないので削除しておいた、この後Cドライブを拡張すれば良い
もちろん、その場合はリカバリディスクを紛失しないように注意しましょう。
SSDは頻繁なデフラグは必要なく寿命を短くするだけです。
初期のころはフラッシュメモリのどの位置からもファイルを同じ速度で読み出せるSSDにデフラグは不要という意見もありました。
しかし、デフラグは速度低下に対して有効であるため、適度に実行した方がいいというのが現在の通説です。
デフラグソフトには「HDDのユーティリティソフト・便利ソフト」で紹介した「Defraggler」がオススメです。
このソフトはSSDのデフラグにも対応しているので安心してデフラグできます。
*SSDにも対応している便利ソフト、ポータブル版をUSBメモリに入れておくと便利
HDDのデフラグほど頻繁にデフラグしないので、USBメモリなどにポータブル版を入れておき、デフラグするときだけUSBメモリを挿して使うというのもいいでしょう。
SSDの容量節約という意味でもオススメできます。
2.5インチのSSDをデスクトップパソコンに取り付ける場合は、基本的には3.5インチへの変換マウンタを使って、3.5インチベイに取り付けます。
しかし、振動も無く発熱も少ないSSDならではの裏技もあります。
それは、「ケース内の適当な部分にテープなどで貼り付ける」という方法です。
HDDをベイへ取り付けるのは、しっかりネジ留めし振動を防ぐと共に、的確な冷却をする目的があります。
ですがSSDならば振動が発生せず発熱も少ないため多少いい加減な取り付けでも障害が発生しにくいのです。
このため、ケースの隙間にテープで貼り付けたりしても問題なかったりします。
この方法が有用なのは、HDDが多く3.5インチベイに余裕が無い場合や、3.5インチベイが1つしかないスリムタワーなどを使う場合です。
*SSDならこんな隙間にでもぎりぎり入る、きちんとテープで固定して、端子もショートしないように注意すること
3.5インチベイに余裕が無いほどHDDを搭載している場合や、メーカー製のスリムタワーパソコンの場合はそもそもSATAポートに空きが無いこともあるので注意しましょう。
いくつか注意点としては、端子部分がショートしないようにすることと、きちんとテープなどで動かないように固定することです。
また、当然ですがベイに固定しない方法ではメーカーの保証対象外です。
あくまで裏技としてなので、できるかぎりマウンタを使ってベイに固定するようにしてください。
SSDの取り付けはそんなに難しくなく、稼動部が無いだけむしろHDDよりも気が楽だともいえます。
・インストールの際、AHCIかRAIDモードを使う
・パーテーションを分割しない
・インストール後は仮想メモリを無効化し自動デフラグもしない
・デフラグはSSD対応のデフラグソフトを使う
これらを注意しておけば特に問題は無いでしょう。
Windows7ならばかなり楽に使えるはずです。
Vistaなら忘れずに自動デフラグを無効化しておきましょう。
実際に運用していると、さほどSSDだと意識せずに使えるはずです。
*もちろんSSDはHDDと比べて遥かに高速、使うにあたって別段気にすることはないが、使用感は非常に快適
速度低下を感じるようになったら「Defraggler」のようなSSD対応デフラグソフトでデフラグしておくとよいでしょう。