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HDD(ハードディスクドライブ)にはシステムドライブやデータドライブがあり、PCパーツの中でも非常に交換の需要が高いパーツです。
HDDの交換自体、特殊なパソコンでないかぎり作業自体は比較的単純で、交換の前にある程度、事前準備をしておくと作業がはかどります。
また、HDDの交換作業は本体の種類によって難易度が変わってきますが、もうすぐ故障しそう、容量が足りなくなって来たという人は、ぜひ一度、自分の力での交換を考えてみてください。
<このページの目次>
HDD(ハードディスクドライブ)にはシステムドライブやデータドライブがあり、PCパーツの中でも非常に交換の需要が高いパーツです。
HDDの交換自体、特殊なパソコンでないかぎり作業自体は比較的単純で、交換の前にある程度、事前準備をしておくと作業がはかどります。
また、HDDの交換作業は本体の種類によって難易度が変わってきますが、もうすぐ故障しそう、容量が足りなくなって来たという人は、ぜひ一度、自分の力での交換を考えてみてください。
<このページの目次>
HDD(ハードディスクドライブ)はPCパーツの中でも非常に交換の需要が高いパーツです。
容量不足でより容量の大きい物へ交換する場合もありますし、稼動部がある経年劣化の顕著なパーツのため寿命による交換もあります。
容量不足にしろ、経年劣化にしろ、肝心なところで容量が足りなくなったり、交換する前に大事なデータの入った状態でクラッシュしたり、致命的な事態も考えられるため、早め早めの交換を心がけたいところです。
*パソコンに搭載されたHDD
HDDの交換自体、特殊なパソコンでないかぎり作業自体は比較的単純です。
ただし、事前準備をしておかないと交換した後で苦労する場合があるので注意が必要です。
逆に言えばHDDは交換の前にある程度、事前準備をしておくと交換作業がはかどります。
準備するものは、ドライブの種類によって大きく変わってきます。
OSの入ったシステムドライブを交換するか、それともOSの入っていないデータ用のHDDを交換するかで事前準備が変わってきます。
OSの入ったドライブを交換する場合は、交換した後にOSを入れていかないとパソコンが起動しないため、あらかじめOSを含めてデータをコピーしておくか、OSのインストールディスクやリカバリディスクを用意しておく必要があります。
*Windows7とXPのインストールディスク
OSデータをコピーする場合は、交換した後にすぐ使えるというメリットがあります。
ただし、OSまでコピーするには通常のWindowsのファイルコピー機能では難しいため、専用のファイルコピーソフトを利用したり、そのHDDからOSを起動していない状態で他のパソコンでデータをコピーするといった方法が必要になります。
また、交換が必要になるほど長年使っているHDDの場合、OSのデータ、レジストリなどにゴミや不要なファイルが溜まっている場合もあるため、多少手間でも一度きれいにした方が動作も軽快で速くなります。
OSを入れなおす場合は事前にOSのインストールディスクと各種デバイスドライバや、以前にインストールしていたソフトなどを用意しておきましょう。
ドライバやソフトはUSBフラッシュメモリなどにまとめておくと作業が楽になります。
もっとも、この機会に必要なソフトを整理しておくのもオススメです。
ドライバ類に関してはLANのドライバさえ用意できれば後はインターネットのメーカーホームページから入手することも可能です。
交換した後に、必要なデータを新しいHDDに移す準備もしておけば万全です。
データドライブの交換はシステムドライブの交換と比べると事前の準備は簡単です。
考える事があるとすれば、古いHDDから必要なデータをどうやって新しいHDDに持ってくるかぐらいです。
データの量にもよりますが、DVDやBlu-rayなどの光学メディアに保存しておく、一時的に外付けHDDやオンラインのデータストレージサービスを利用する、古いHDDも一時的に接続するという方法があります。
特に、内蔵HDDをUSBなどで外付けする方法は、古いHDDをその後も外付けHDDとして有効活用できるため便利です。
*内蔵HDDを外付けHDDとして使うケース、USBで接続できる
HDDの交換作業は本体の種類によって難易度は変わってきますが、基本的には+ドライバー1本でこなせる作業です。
もっとも難易度が低いのはミドルタワーやミニタワーの筐体のデスクトップです。
静電気が心配な人には静電気防止手袋というものもあります、気になる人は使って見ましょう。
*静電気防止手袋、滑り止めもついている
作業の前に、本体の電源ケーブルをコンセントから抜いて数分間放置して、内部に溜まった電気を放電します。
この作業はHDDの交換に限らずパソコンをいじる場合の定番です。
放電が済んだらまずは、両側サイドパネルを外します。
*下のHDDを今回は交換する
次に交換するHDDの電源ケーブル、SATA(もしくはIDE)ケーブルを外します。
*ケーブルを外した状態
ケーブルを外したらベイのネジを緩めてベイから取り外します、この時HDDを固定していたネジをなくさないように気を付けてください、またHDDを落とさないように注意しましょう。
*上がネジとケーブルが付いた状態、下がネジとケーブルを外した状態
*ベイから取り外す
古いHDDを取り外したら、次は新しいHDDを逆の手順で取り付けます。
HDDをベイに取り付ける時はネジを一気に締めるののではなく、一度緩めに仮止めしてから力が均等にかかるように対角線上に締めます。
*4隅を固定する場合@ABCの順のように対角線で締める
ベイにしっかり固定できたら、次は外したケーブルを元通り接続します。
この時ケーブルの向きを間違えないように注意しましょう。
*SATAケーブル、L字型になっていて、端子の形に合わせないと刺さらない
*SATA電源ケーブル、こちらもL字型
間違った向きには刺さらないようになっていますが、気付かず力を加えると端子が折れてしまう恐れがあります。
最後に、今回作業したケーブル以外にも、内部のケーブルがケースファンに巻き込まれないか確認してからパネルを閉じましょう。
デスクトップでもスリムタワーのパソコンはややHDDの交換が難しくなります。
無理そうだと思った場合は、外付けHDDを利用したり、故障の場合はメーカー修理を利用した方が無難です。
自分でもできるかどうかしっかり見極めましょう。
スリムタワーでも工具自体は+ドライバー1本で可能ですが、やや奥まったところのネジを外すこともあるので、ドライバーセットのドライバーではなく、少し長めのドライバーで作業したいところです。
部品の隙間にネジが落ちると取り出すのが大変なので先がマグネットになったドライバーだと作業がしやすくなります。
*先がマグネットになったドライバー
作業の前にミドルタワーのパソコンと同様に、本体の電源コードをコンセントから抜いて放電しましょう。
放電が済んだら、筐体のカバーを外します、ネジやフックで固定されているのでそれを外し、カバー全体を前にずらすと外れます。
*この機種は真ん中のネジ1本でカバーが固定されている
*カバーの上側を前にずらすと中が見える
スリムタワーではHDDのベイは光学ドライブの下に隠れているケースが多く、前面のベイを丸ごと取り外したり、光学ドライブを取り外すとHDDのあるシャドウベイが見えてきます。
*光学ドライブを外し、下に見えるのがHDDのベイ
古いHDDをベイから取り外し、新しいHDDを元通り取り付けます。
*HDDをベイごと取り出したところ、新しいのに交換する。
ベイをケース内に戻す際はネジの締め忘れ、ケーブルの接続し忘れがないか注意しましょう。
スリムタワーは特にややこしくネジやケーブルの接続のミスがあると再び分解する羽目に陥ります。
カバーを閉める前にケーブルの確認です。
スリムタワーのケースは内部に余裕がないので、ケーブルを空気の流れの邪魔にならない場所へ退避させておきましょう。
メーカー製のパソコンの場合はケーブル類に癖がついており、HDDを交換したあと癖のとおりに戻せばきれいに収まります。
ケースのカバーを元に戻して作業完了です。
ノートパソコンのHDD交換作業は機種によって大きく異なります。
簡単に交換できる機種もあれば、極めて難易度が高い機種もあります。
交換前にあらかじめ、HDDを自力で取り外せるか確認しておくことが肝心です。
交換用のHDDを買ってきても自分では取り外せなければ意味がありません。
今回は、国内メーカー製パソコンの定番モデル、東芝dynabookの15.6型ワイドモデルの内蔵HDDを交換します。
*東芝dynabook、国内ノートの定番でスタンダードなノートパソコン
このモデルは、マニュアルには一切HDD交換に関する記載はありませんが、裏面から簡単にHDDを取り出すことが可能です。
作業の前にまずバッテリーを外しておきます。
ノートパソコンの場合はACアダプタを抜いてバッテリーを外すことが放電になります。
*ハードウェアの作業をするときはバッテリーは外す
バッテリーを取り外したら次はHDDが搭載されている部分のネジを外し、ネジを外したらカバーを外します、カバーは爪で引っかかっているため、爪を折らないようにしましょう。
*ネジとカバーを外した状態、まだHDDはネジで固定されている
ネジはやや小さいため、ドライバーも小さめの+ドライバーがないとネジを回すことができません。
カバーを外すとHDDが見えます、HDDはマウンタに取り付けられた状態でマウンタごとネジで固定されているので、マウンタごと取り外します。
*ネジを外してコネクタから抜きながら取り外す、細かい部分を破損しないよう注意
ケーブルを使わずコネクタに直接刺さっているため、コネクタを折らないように注意が必要です。
マウンタごと本体から取り外したら、次はマウンタからHDDを取り外します。
*マウンタにネジで留められているので外す
*マウンタから取り外した状態
この機種ではネジでマウンタに固定されていますが、こういった部分に使用されるネジは小さくて紛失しやすいのでなくさないように注意しましょう。
*HDDの固定に使われている小さいネジ、紛失しないように
古いHDDを取り外したら、新しいHDDに交換します。
この時マウンタに取り付ける向きが間違っていないかしっかり確認しましょう。
後は逆の手順で取り付けます、コネクタに接続する時に、コネクタを破損しないように注意を払いましょう。
後はカバーを元通りに戻し、ネジで留めれば完了です。
新しいHDDに交換したら、新しいHDDへOSのインストール、もしくはリカバリーです。
あらかじめ用意しておいたOSのインストールディスクからOSをインストールし、その後各種ドライバ、各自環境で必要なソフトをインストールします。
メーカー製パソコンのリカバリの場合はデバイスドライバはOSとまとめてインストールされます。
ただし、グラフィックボードなどの拡張ボードを後から追加したのであれば、それらの拡張ボードのドライバはリカバリディスクに入っていないため、別途インストールする必要があります。
また、他に後からインストールしたソフトがあるのならば、改めてインストールしましょう。
どちらの場合でもインターネットにつながったらすぐにWindowsアップデートとセキュリティソフトの更新をしましょう。
これらの作業で優先度が高いのが
・LANのドライバのインストール
・Windowsアップデート
・セキュリティソフトのインストールと更新
これらの3点です、まずはLANが有効にならないとインターネットに接続できず、Windowsアップデートやセキュリティソフトの更新もできません。
Windowsアップデートとセキュリティソフトの更新はセキュリティの観点から必須です。
各種ドライバをインストールしたなら、「システムのプロパティ」から「デバイスマネージャ」を確認してドライバのインストールに漏れがないか確認しましょう。
ドライバがインストールされていないハードウェアは使用不可能か、最低限の性能でしか動作しません。
*システムのプロパティ内のハードウェアタブ
*デバイスマネージャ画面
画像のように「?」が付いている項目はドライバがまだインストールされていない
ドライバがインストールされていないハードウェアがあればインストールしましょう。
使用する予定がないハードウェアならば右クリックメニューから「無効」にしておいてもかまいません。
ただし、有効になった状態でドライバがないと毎回起動時に新しいハードウェアとして認識されドライバのインストールを促されますのでかなり煩わしくなります。
必ずドライバをインストールするか、無効にしておきましょう。
一通りパソコンが使えるようになったら、最後に古いHDDから必要なデータを持ってきます。
DVDやBlu-rayなどの光学メディアにバックアップを取っておく方法のほか、一時的に古いHDDを接続する方法もあります。
今回は内蔵HDDをUSBで接続する方法を取ります。
市販されているパーツで、内蔵HDDをUSBに変換するケーブルがあります。
*内蔵HDDをUSBで接続するケーブル、電源はコンセントからとる
こういった製品を使うと外付けHDD感覚で接続できるため、古いHDDから新しいHDDへのファイルのコピーが非常に簡単です。
*デスクトップの古いHDDに接続した例
*こちらはノート、SATAはデスクトップでもノートでも同じ形
故障の心配がなければ古いHDDはデータの倉庫として活用できます。
もちろん、重要なデータは二重三重にバックアップすることを忘れないようにしましょう。
必要なデータを新しいHDDに持ってくれば作業完了です。
これまでのことをまとめると
・システムドライブを入れ替える際はOS再インストールの準備をしておく
・古いHDDから必要なデータを持ってくる準備をしておく
・工具は+ドライバーがあれば大丈夫
・基本は古いHDD外してから新しいHDDを付けるだけ
・ケーブルの向きを間違えないようにする
・コネクタはデリケートなので破損しないように気を付ける
・ネジなどをなくさないように注意
・機種や筐体の大きさによっては難しい
基本的に交換作業自体は単純で簡単です。
システムドライブ入れ替えの時に、OS再インストールの準備だけ忘れないようにしましょう。
小型のパソコンや液晶一体型のデスクトップパソコンなどは難易度が高い場合もあるので、事前に自分で交換できそうか確認しておくことも肝心です。
初めて交換作業するときは難しく感じるかもしれませんし、多少苦労するかもしれません。
しかし、一度自分で交換してみるとこんなものかと思う程度の作業でもあります。
HDDがもうすぐ故障しそう、容量が足りなくなって来たという人は、ぜひ一度、自分の力でのHDDの交換を考えてみてください。