ゲーミングマシンの頭脳 CPU

CPUはパソコンでもっとも重要なパーツです。

正式名称のCentral Processing Unitを日本語に訳すと中央演算処理装置になり、文字通り、パソコンの根本となるいろいろな演算をする装置です。

プログラムの計算と、搭載している各種装置の制御をする役割を持っています。

こういった計算と制御する役割から、CPUはパソコンの頭脳に例えられます。

CPUの性能

CPUの性能は様々な要素によって決まります。

  • アーキテクチャ
  • コア数(スレッド数)
  • 動作周波数
  • キャッシュ
  • メモリコントローラ

主にこれらが現在のCPUの性能を決める要素です。

アーキテクチャ

アーキテクチャは直訳すると「設計」で、世代ごとに変わってきます。
コア数や周波数が同じでも、旧世代のアーキテクチャと現行のアーキテクチャでは性能や消費電力が大幅に変わってきます。

アーキテクチャに関してはどちらかというと、世代で考えた方がいいでしょう。

コア数(スレッド数)

コア数はCPUの中にいくつ計算装置が入っているかということです。
Pentium4の時代は1つのCPUに1つのコアが当然でしたが、それ以後は1つのCPUに複数のコアを内蔵する、マルチコア化が進みました。

原則として1コアにつき1つの計算ができ、コアの数が多い方が高性能になります。

現在ではデスクトップ用では2〜4コアが主流です。
Intelの上位モデルやAMDのハイエンドでは、6コアや8コアもありますが、ゲーム用では4コアが人気です。

ちなみに、Intelには1コアで複数の計算を同時にできるHTテクノロジ(Hyper-Threading)という技術があり、対応しているCPUでは4コアで8つの計算が同時にできたりもします。

動作周波数

動作周波数は過去ではもっとも重要な性能の指標でしたが、現在では他の要素と併せて考える必要があります。

大昔はCPUの構造も単純で、CPUの周波数が上がって行くことで性能向上していましたが、動作周波数の向上にも限界が来た時に方向転換しました。

その方向転換とは、ひとつは1Hz当たりの効率を良くする方法、もうひとつはコア数を増やす方法です。

このため、アーキテクチャが新しくなると周波数当たりの性能が向上し、コア数が増えるとその分性能が飛躍的に向上します。

なお、コア数と動作周波数の関係はデリケートなところで、6コア8コアのCPUは4コアのCPUよりやや動作周波数が低めで、ゲーム用途だと、4コアで動作周波数が高いモデルが向いています。

世代とコア数と動作周波数の3つが非常に重要な要素となります。

キャッシュ

キャッシュはCPUに内蔵されたメモリです。
CPUに内蔵されているため、非常に高速でほぼタイムラグなしで使用できます。
CPUで計算するためのデータを一時的に保存しておく領域になります。

メインメモリに比べると非常に高速ですが容量は少ないという特徴があります。

例えるなら、メインメモリはメモに書いた情報で、CPUのキャッシュは暗記できる情報といった感じです。

上位のCPUと下位のCPUで差別化される要因のひとつです。

メモリコントローラ

最近のCPUには、メモリと接続するメモリコントローラという機構が内蔵されています。
以前はマザーボードのチップを介してCPUとメインメモリは接続されていましたが、現在はCPUに直接メモリとやりとりするコントローラを内蔵して、高速に接続できるようになっています。

メモリコントローラがCPUに内蔵されたため、CPUよって使えるメモリの速度や枚数が変わってくるようになりました。

一見重要そうに思えますし、IntelのCPUにメモリコントローラが内蔵された当初は上位のCPUと下位のCPUでメモリの速度が大幅に変わることが今後重要になってくると思われましたが、実際にメモリコントローラが搭載されたいろいろなCPUが登場してみると、ゲーム用途ではその他の要素の方が強いのでそれほど気にならないという結果になりました。

よほどメモリ速度や容量を気にする場合じゃないとあんまり気に留めなくても構わない要素です。

ブランド名と型番

大昔は、CPUはブランド名と動作周波数だけで示されていましたが、だんだんとCPUを構成する要素が増えてきたので、現在では、ブランド名の後に様々な要素を詰め込んだ型番で表記しています。

現在のゲーム用の定番CPUの「Core i7-4790」では「Core i7」がブランド名、「4790」が型番です。

Core i7は色んな種類がありますが、その詳細を型番で見分けられるというわけです。

Intelブランド名法則

デスクトップ用のブランド名を簡単に法則で並べると

Core i7 4コア8スレッド、ターボブーストあり
Core i5 4コア4スレッド、ターボブーストあり
Core i3 2コア4スレッド、ターボブーストあり
Pentium 2コア2スレッド、ターボブーストあり
Cerelon 2コア2スレッド、ターボブーストなし

あくまでデスクトップ用でノート用の場合はこれよりコア数など少ない場合もありますし、逆に高性能向けのだと6コアや8コアのCore i7もあります。
この他にサーバー向けの「Xeon」などもあります。

ゲーミングパソコンでは、ほぼCore i7とCore i5を選ぶことになるでしょう。

Intel型番法則

型番もおおまかに法則があります。
単純に数字が大きければいいというわけじゃなく桁数毎に意味があります。

千の位 世代
百の位 世代内での性能
十の位 さらに細かい性能
一の位 予備

例えば、Core i7-3770の後継で次世代の4770が登場して、4770のマイナーチェンジで少し性能が微増した4790が登場したという感じです。

さらに末尾にアルファベットでバリエーションを示しているモデルもあります。

K 倍率フリー、オーバークロック向け
S 省電力版
T 超省電力版

といった感じです。

人気のあるCore i7-4790はバリエーションも多く、K、S、T付き全てあります。

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